家電

「加熱式」と「超音波式」の違い|加湿器の正しいお手入れ方法

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冬場など乾燥を防ぐ手段やウィルス対策として広く利用される加湿器。


そんな加湿器には代表的な2つの加湿方法があります。


それが「加熱式(スチーム式)」と「超音波式」。


各々異なる性質、メリットデメリットを持っています。


正しく理解した上で使用しないとかえってウィルスが繁殖しやすくなる環境を整えてしまう場合もあるので、是非正しい知識を身に着けていきましょう。

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加熱式とは?

水を加熱してできた蒸気を空間に散布するのが加熱式
やかんでお湯を沸かすことを機械の中でやっているようなイメージで放出直後の蒸気は高温です。

加熱式のメリット

  • 加湿の他に加温になる
  • 一度加熱するので雑菌の繁殖を抑えられる
  • 加湿効果が高い

加熱式はその名の通り水を加熱するため水の中に潜んでいる雑菌を滅菌するため菌の繁殖を抑えながら安全な加湿を行うことが可能です。


そして副効果的な扱いですが高温の蒸気により部屋を暖かくする効果が期待できるので冬場の加温にも一役買ってくれます。


更に加熱した蒸気は部屋に散らばりやすく素早く効率的に加湿できるメリットがあります。
加温と併せてほんのり温かく心地よい湿度は、肌やのどといった大切な器官を健康に保つことにも繋がります。

加熱式のデメリット

  • 消費電力が大きく電気代が非常にかかる
  • 噴出口が熱くやけどの危険性がある
  • 静かな場所だと煮沸音が気になる場合がある

稼働中常に電気でお湯を沸かすため消費電力がそこそこ高くそれに伴い電気代がかかりやすいです。
ご家庭の電気の稼働状況によりますが、おおよそ1500円~3000円程度(※毎日8~12時間稼働を想定した場合)電気代が増加する可能性があります。


また蒸気が出てくる部分は最も熱くなるため誤って触ってしまうとやけどの恐れがあります。
小さなお子様が居るご家庭は手の届かない場所に置くなど配慮が必要です。


加熱式は小さく「グツグツ…」という音がすることがあり人によっては耳障りになります。
最近は静音性が考慮された加熱式加湿器も登場しているので音を少しでも抑えたい方はそちらを選ぶといいかもしれません。

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加熱式加湿器おすすめ製品

山善 加熱式加湿器 タンク容量2.5L 6畳~9畳向け

複雑な操作が要らないオンオフスイッチのみのかんたん操作で稼働できる加湿器です。
背が低く横幅広めの仕様なので床置きでも安定します。
もし誤って倒してしまっても独立したタンクのため水が一気にこぼれることを防ぎます。
複雑に入り組んだ部品が少ないので内部の清掃が容易なのもメリット。
内部に溜まったカルキの清掃は1週間に1度程度行うようにすると製品を長く使えます。

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超音波式とは?

水を超音波で振動させてごく小さな水の粒(霧)にして放出するのが超音波式
加熱式に比べてリーズナブルな製品が多く、卓上モデルなど小型でオシャレな形状なものも多いです。

超音波式のメリット

  • 静音性が高い
  • 電気代が安い
  • 狭いスペースにも置きやすい

超音波式を利用するとまずわかるのがその静音性の高さです。
最初に霧が吹きあがる瞬間だけ聞こえるか聞こえないかくらいの音で「シュー…」というだけであとの稼働音はほぼ無音か気づかない音量であることがほとんどです。


電気代に関しては加熱式と同条件を想定すると月400円~700円程度と約4分の1以下に抑えられるほど安いです。


加熱式と比べてサイズが小さな製品があるのも嬉しい点で、車載向けや寝室向けなど湿度を保ちたいけど大きなものはちょっと…という場面にも取り入れやすい製品が多数あります。

超音波式のデメリット

  • 雑菌が繁殖しやすい
  • フィルター交換など定期的な手入れが必要
  • 加湿効果が低い

超音波式は給水した水をそのまま霧状にして放出するのでその間に加熱処理等は行われません。
そのため殺菌は行えず水中に存在する雑菌まで放出してしまう恐れがあります。


フィルターが付いている製品であればそこである程度の除菌は行えますが、加熱式と比較すると除菌効果は低いと言わざるを得ません。


またフィルターは定期的に取り換える必要があるので、内部の清掃と併せると少々手間がかかります。フィルター替えを怠ってしまうと更に内部が雑菌の温床になるのでこまめな手入れは欠かせません。


電力も抑えられ静音性も高い超音波式ですが、その代わりに加湿効果はやや低めという評価です。
広い部屋を完全に保湿しようとすると時間を要することがあります。

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超音波式加湿器おすすめ製品

アイリスオーヤマ 超音波式加湿器 タンク容量3.0L 3.7畳~6.4畳向け

3段階のミスト量調整が付いているためお部屋の大きさに合わせた加湿をやりやすいです。
タンクは取っ手付きで取り外せるので手入れがしやすく給水も楽に行えます。
タワーの形状はやや高さがあるため床置きだと障害物になる可能性があるのでサイドテーブルなどに置くのがおすすめです。

加湿器を長く使うコツ:内部清掃は定期的に行う

「加湿器が使えなくなった」
「変な臭いがするようになった」
「急に故障した」


ECサイトなどで加湿器のレビューを見ているとこのようなコメントによる低評価を多く見かけることがあるかと思います。


これらはごもっともなこともありますが、実は半数くらいが加湿器内部の清掃を怠った、または正しい清掃方法をしなかったため必然的に動作不良や悪臭という不調に陥ったパターンが非常に多いです。


加湿器は水を扱う精密機械ということもあり私達が思う以上に繊細で壊れやすいです。
そのため然るべきお手入れをきちんと施していく必要があります。


具体的には以下の対応をしていきましょう。

加湿器を長く使うコツ
  • 3日~1週間に1度は軽く水洗いする(汚れが無ければゆすぐ程度でもOK)
  • フィルターは製品が目安とする交換期間で交換をする
  • 2週間~1か月に1度を目安にクエン酸水か重曹水に漬け置きして消毒
  • カビを見つけた場合、長期間使わない場合も上記の対応を行う
  • カルキは丁寧に除去する

3日~1週間程度に一度は軽く水洗いする

本体に給水するタイプ→本体に少し水を入れ、中の水が小さく渦を巻く程度に軽めに回し洗い
タンク給水タイプ→本体の洗い+タンク内に少量の水を入れて軽く振って洗う


1週間に1度この対応をするだけで加湿器の寿命を大きく伸ばすことに繋がります。
毎日やっても問題ありません。

フィルターは製品が目安とする交換機間で交換をする

フィルター付きの加湿器はフィルター部分で水に含まれる不純物や雑菌の除去を行うため、常にきちんと機能するよう製品やメーカーが定めた期間で交換するよう心がけましょう。


案外これが忘れやすく清掃はしていたけどフィルター交換を疎かにしてしまい加湿器自体が使えなくなってしまった例をかなり聞きます。


清潔を保つ上でこちらも清掃と同じくらい必須なので忘れないようにしましょう。

2週間~1か月に1度を目安にクエン酸水か重曹水に漬け置きして消毒

赤字で記したように最も大切なお手入れ方法です。
クエン酸や重曹には水垢やカビを落とす効果があります


この清掃方法はだいたいでいいので2週間から1か月に1度行うのがおすすめです。
清掃を怠ってしまった頑固な汚れにも有効なことがある方法なので是非覚えておきましょう。

ただし製品によっては「クエン酸、重曹の使用禁止」など取り扱い説明書に注意書きがあることがあります。その場合絶対にこの方法での清掃は行わないでください。

丸洗いできるタイプの場合

大きめのバケツに水を張り、そこにクエン酸か重曹を大さじ1杯~2杯程度加え、約一晩ほど加湿器本体(タンクがあればそれも)を漬け置きし、汚れ箇所やカビがあれば軽くメラミンスポンジ等でこすって落とします。この時機械の可動部分を傷付けないよう気を付けましょう。

大型の加湿器、丸洗いできないタイプの場合

加湿器内のタンクに8割くらいまで水を入れクエン酸か重曹を溶かして一晩置きましょう。
こちらも必要に応じてスポンジ等で静かにこすって汚れを落としましょう。


どちらのタイプも汚れが落ちない場合は強引にこすったりせず、数日乾かした後再び漬け置きすると取れることがあるので試してみて下さい。

カルキは丁寧に除去する

カルキとは水道水に含まれる次亜塩素酸ナトリウムという物質が加湿器内に固形物として付着することがある塩素を含んだ石灰の塊です。


このカルキは放置しておくと石化してしまい次第に除去しにくくなっていきます
また加湿器からの悪臭の原因はだいたいカルキです。


石化する前の状態であればメラミンスポンジ等で傷にならないよう取り除くのが望ましいですが、石化してしまった場合はひとつ前に紹介したクエン酸水、重曹水による漬け置きがこちらでも有効なので無理に取ろうとせず丁寧に除去しましょう。

まとめ:加湿器は適切なお手入れで丁寧に扱うのがベスト

この記事のまとめ
  • 加熱式水を加熱した蒸気を散布する
  • 超音波式水を超音波で振動させ粒子状にして散布する
  • 加湿器は定期的に掃除すると長く使える

極端に安い加湿器が登場してたりメーカーが不明なものも最近は多いので、まずは信頼できるメーカーを探した上でどのタイプの加湿器がいいか探すのがおすすめです。


お部屋の大きさや使用頻度、電気代などを考慮しながら選んでみてくださいね。

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