パソコンにおける重要なパーツの一つである「メモリ」。
アプリケーションの起動速度、画像の表示速度などに大きく影響を及ぼしています。
パソコンパーツの中では一見地味な存在で優先順位が低めに見えますが、実はこのメモリの容量が不十分だと本来のパソコンの性能を発揮できない可能性があることも。
今回はそんなメモリについて詳しく説明していきます。
メモリを一緒に学んでいきましょう!
メモリとは?
メモリとはCPU(パソコンの頭脳)とストレージ間でデータを一時的に記憶している場所のことです。RAM(Random Access Memory)と呼ばれることもあります。
コンピュータはデータを保存する場所であるストレージとそこからデータを取り出して処理をするCPUの二つがやりとりをすることで様々な処理を行います。
しかしこの二つが直接データを行き来させてしまうとストレージからデータを読み出す速度ではCPUの読み込み速度に間に合わず結果として遅延が発生してしまうんです。
そうならないよう間に入りストレージのデータを前もって保存することでスムーズにデータを渡せるようにしているのがメモリというわけです。
いきなり要求されるより準備できていたほうが受け渡しがしやすくなるわけですね。
メモリの重要性
メモリは暫しメモリ容量=机、データ=机の上に置く荷物や資料に例えられます。
上記の図では左の机(=メモリ)は狭く荷物(=データ)を置ける数が少ないです。
しかし右の机は広いため荷物をたくさん置ける余裕があります。
ここでもし大量の荷物を扱う場合、狭い机は何度も収納(=HDDなどストレージ)から荷物を出して作業、作業し終わった荷物をまた収納して新しい荷物を出して…と出し入れする回数が広い机より増えてしまいますよね。
このようにメモリは常にデータの記憶を行っているためメモリ容量以上のデータを扱う際に処理が滞りパソコンが遅くなる、といった現象が起こることがあります。
裏を返せば十分な容量があるメモリであれば処理の滞りが起きにくくパソコンのスピードを上げることができます。
「パソコンの動作遅いなあ…」と感じたらまずはメモリを調べてみるのは手です。
容量不足に陥っている可能性があります。
メモリ容量はどのくらいがいい?
メモリ容量はパソコンの利用用途によって決めましょう。
以下は参考までに利用用途とメモリ容量の関係を示したものです。
利用用途 | メモリ容量 |
---|---|
ブラウザ、office、動画視聴で使う | 8GB~16GB |
オンラインゲームをする | 16GB~32GB |
オンラインゲーム、3DCG制作をする | 16GB~64GB |
あくまで参考のため必ずこれに準ずる必要はありません。
しかし最低8GBは何をするにしてもあったほうがいいとは言っておきます。
理由として現代のパソコンのソフトウェアは機能が増えてきてソフトウェア一つでそれなりにメモリの容量を使うようになってきているからです。
また裏で動いているアプリケーションもメモリ容量を使用するためパソコンの利用状況によっては8GBもすぐにいっぱいになることがあります。
「今後新しいソフトウェアを入れるかも…」と考えている方であればなおのこと余裕のある容量を選ぶ必要が出てきます。
メモリは規格さえ合えば基本的に「大は小を兼ねる」です。
最も重要なのは「余裕のある容量」なので個人的には16GB~32GBがおすすめ!
メモリクロックについて
メモリには容量の数値とは別にもうひとつ重要な数値があります。
それが「メモリクロック」。
メモリクロックとはメモリが一度に送信できる情報量のことです。
「MHz(メガヘルツ)」の単位で記載されています。
下記の製品で言うと「3000MHz」の部分がメモリクロックに当たります。
メモリ容量ほど体感できる要素ではないですが、ハイエンドPCの場合はメモリクロックの数値が高いメモリのほうが速度が出る場合もあります。
DDR3とDDR4
市場を見ると時折メモリに「DDR3」や「DDR4」と書かれているのを見たことがあるかもしれません。
あれはメモリの「規格」です。
メモリにおける規格とは性能、形状、互換性といった仕様の違いを表すものです。
この規格の数字が大きくなっていくと基本的に性能も向上します。
ですが同時に互換性が無くなることがあります。
DDR3とDDR4は現に互換性が無く併用したりそれぞれ対応していないマザーボードに取り付けることは不可能です。
そのためメモリを購入する際はどの規格に対応しているのか前もって確認する必要があります。
知らないで数万円無駄にした…という報告も多数あります。
PCパーツは高いのでよく調べましょう。
まとめ:メモリは一時的にデータを置いておくところ
以上がメモリについての説明でした。
パソコンはパーツ単体でどうにかしているというよりも他のパーツと連動して処理を行っているイメージなので自作する際なんかはそれを加味した上で相性のいいパーツを探せると良いです。
メモリを特にその傾向が強くボトルネックになりがちなので必要な容量はどのくらいか?を想定して選ぶのが大切ということを覚えておきましょう。
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